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【映画祭】『R』第4稿(2/3)

S-10    漁港【小名浜港】
   ヤス、ガテン系のバイトから帰宅途中、港に寄る。
ヤス父が船の整備をしている。ヤス、船に乗り込む。

ヤス 「大分ガレキも片付いてきたね」
ヤス父「おう、お疲れ」
ヤス 「いつになったら漁出られんの?」
ヤス父「あー、カツオの水揚げがもうそろそろ始まるらしいな」
ヤス 「売れんの?」
ヤス父「どうだろうなぁ……例えばだな、北海道の襟裳沖で獲ったカツオを、小名浜で揚げようが銚子――千葉な――で揚げようが、モノは一緒なわけよ。でも水揚げされた港によって福島産・千葉産とか産地の名前が付いちまう。『福島産』の名前がついちまったら、まだ売れねえかもなぁ。
外の人間からすりゃ、いわきで水揚げした魚を全国で売り出すなんて毒を撒いてるようなもんだ、なんて批判もあるけどな。まあそう恐れるのも無理はないか」

   間。

ヤス 「今俺が『頑張れ』って言ったらどう感じる?」
ヤス父「そりゃ頑張るさ。何でだ?」
ヤス 「いやさ、『頑張れ』と言われて、頑張れる奴と頑張れない奴がいるじゃん。正確に言うと、その言葉を素直に受け取れる奴と受け取れない奴がいるじゃん。
頑張ってる奴ってのは大抵外から何も言われなくても既に頑張ってるのが多い気がするんだけどさ、頑張れないどん底の状態の奴に頑張れと言ったところでその言葉は宙に浮き意味を成さず、むしろ煙たがれる或いは更なるプレッシャーにさえなりうる。そういう奴に、俺は何て言えばいいのかなと」
ヤス父「あー……あれか、おめぇの歌謡曲グループの歌い手の子のことか」
ヤス 「の妹な」
ヤス父「あれだ、音楽で繋がってるお前がその子を支えてやれる方法っつったら、そりゃ音楽ぐらいだろ。エレキギターでベンベン鳴らしてやるしかねえだろ。
お前大学辞めるとかこの前言ったよな。それと歌謡曲の練習も最近行ってないみたいだけどよ、辞めるなよ」
ヤス 「……」


S-10.5    大学 構内食堂?【明星大学】
   7メンバーがたむろっている。7ドラムがそこへ駆けてきて合流。

7ギター「見つかった?」
7ドラム「いや、いないな。どこ行っちまったんだよまったく」
7ベース「電話もダメだ。最近つかまんないよね」

   不意にピアノが聞こえてくる。

7全員 「こ、これは……!!」
7ドラム「岩壁に打ちつける荒波の如きダイナミックな響き!」
7ベース「かと思えば皐月の高原を吹き抜ける風のように果てしなく爽快でクリア!」
7ギター「彼女の手にかかればピアノはもはや打楽器!!」

   7メンバー、走り出す。


S-10.7    大学 音楽室【明星大学】
REIKA、音楽室で一人ピアノで激しい曲を弾いている。
   そこへ7メンバーが駆けつける。
   7ギターが声を掛けようとするが、ドラムが制止する。7メンバーら、入り口から見守る。

7ドラム「REIKAさん、ひかり先輩の大ファンだったからなぁ。目標を失って茫然自失って感じなのかね」
7ベース「しかし、なんであんなにあかりちゃんにキツイんだろうね」
7ギター「そりゃひかり先輩の可愛がってた妹だし、ジェラシー?」

REIKA、まだ弾いている。
(回想入れるか? ひかりにフラれるシーン繋がりで「なんかあったらあの子のこと頼むよ」)
REIKA、曲を弾き終える。席を立ち、音楽室入り口の7メンバーに気付く。メンバーを通り過ぎ廊下へ。立ち止まる。

REIKA「アタシたちはあの地震で全員無事だったし、深刻な被害もなく全員揃っている。かと思えばすぐ傍には身内を亡くしたり家を失くしたりしている奴がいる。私は幸せなんだろうか。不幸せなんだろうか」
7ギター「突然何言って―――泣いて……るんですか?」
7ドラム「知ってます!砂埃が目に入ったんですよね!」
7ベース「あるいはコンタクトがずれた!」
7ギター「デリケートなREIKAさんのことですから季節外れの花粉症の可能性も!」
REIKA「よくわかってる。……やっぱりアタシはアンタ達がいて幸せだ。でも、今アタシはそれを喜べない。幸せだからこそ悲しい」

   REIKA、足早に去る。


S-11A    あかり宅跡【薄磯】
   流された家跡に佇むあかり。ひかりへの花束・手紙・プレゼント等が既に大量に供えられている。
   あかり、携帯でひかりに電話をかける。『お客様の電話は都合により―――』アナウンス。

おっかけ「あ、ここじゃね?」「あ、そうだね。いっぱいお供え物あるし」

   あかりの背後に、不意にRのおっかけファン二人組が現れる。
   おっかけ二人、あかりの様子を伺いながらもおずおずと花を供える。
   帰り際、あかりをRのキーボード担当と気付く。

おっかけA「あれ……もしかしてキーボードのあかりさん……ですよね?」
おっかけB「俺達、ひかりさんのめっちゃファンなんです! ライブも毎回行ってます! 今回のことは本当になんと言ったらいいか……」
おっかけA「Rはどうなっちゃうんですか?」
おっかけB「ひかりさんの代わりなんてそうそういないだろうし……」
あかり「帰ってください」
おっかけAB「え」
あかり「帰ってください」

   おっかけ、やや呆然として帰る。
   あかり、おっかけが帰ってからバラード一曲歌い始める。アカペラからOLでオケBGM MIX。
   

S-12   回想【】
・ A ライブハウス【SONIC】 バンドをまとめるひかり。
・ B 海岸【勿来海岸?】 あかりとひかり、海辺でハモリの練習
・ C あかり宅【】 あかりの作った詞をひかりが読んで色々推敲
・ D あかり宅【】 あかり、指を怪我する。ひかり、超大げさに治療。
・ E 裏路地【白銀】 ヤンキーに絡まれるあかりをひかりが救出。『姉の背中』見てる感
・ F ライブハウス【SONIC】 ライブ中、歌ってるひかりの後姿を斜め左後ろ45度から見つめるあかり
・ G いわき駅前【ペデストリアンデッキ】 地震後、あかりからひかりに電話。最期の言葉を交わす、が欲しい。要推敲


S-11B    あかり宅跡【薄磯】
   あかり、歌い終え、おっかけが供えた花を凝視後、蹴散らす。
   大の字に寝転び空を仰ぐ。
   

S-13   音楽スタジオ【スタジオ昭和】
   季節感のある実景少々。夏。
ST予定表、あかりのバンドの予約はない。鳴らない電話。暇そうな管理人。節電。暑そう。
   原発・余震関連のニュース映像(ラジオ音声でもいいか)。


S-14   学校【明星大学】
   学校・教室。出席をとる。あかりはいない。


S-15    あかり自室 仮設住宅【】
   あかり自室。ベッドに寝転んでいるあかりにあかり母が封書を2通持ってくる。

母  「これ。あんたが持っておいた方がいいだろうね」

   あかり、のっそりと受け取る。
封書の宛名は『R 日野ひかり様』・『R 日野あかり様』。差出人は『いわき街中コンサート実行委員会』。 
   あかり、慌てて中身を確認。

   S-15A ケンタ自室、封書の中身確認。

ケンタ「街コン」

   S-15B ヤス自室、封書の中身確認。

ヤス 「やるのか」


S-18    各家【】
   あかり、仮設住宅前、ケンタ・ヤス各自室、で電話。

ケンタ「街コンの案内、届いてるよな。出ようぜ」
あかり「でも、お姉ちゃんが……」
ヤス 「その『お姉ちゃん』がライブの予定入れちまったんだから仕方ねぇ。やるしかねえだろ」
ケンタ「ギリギリまで待とう。とにかく、ひかりが戻ることを前提に、出場する方向でいこう」
あかり「……うん」
ヤス 「一つだけ約束しろ。ひかりが間に合わなかったら、あかり、お前が歌え」
あかり「……わかった」


S-16    実景もろもろ 復興の様子【】
   ラジオN『徐々に人戻ってきてます。徐々に復興してますがんばってます。市職員の臨時増員で雇用確保とかもしてます。ハワイアンとかアクアマリンとかも続々リニューアルオープンしてます』的内容。

ライブハウス前。街コンポスター『街コンやります!』的。
大学中教室でで出欠とり。徐々に人戻ってきてる「山田~」「山田って誰。私はREIKA」
   復興祭映像。
   アクアマリン再オープン。
   ららみゅう再オープン。
   ハワイアンズ再オープン。
   ケンタ、避難先の家を出る。電車内で手で膝を叩いてリズムとっちゃったり。
   ヤス、自室で楽譜を引っ張り出し、自主トレ。ヤスの部屋にはライブの写真や『R』ポスターとか大量に貼ってあったり。


S-17    音楽ST【スタジオ昭和】
   電話鳴る、管理人とる。

ST管理人「久しぶり……うん、火曜日19時からね、OK」

   管理人、スケジュール表に『R』を書き込む。


S-17.5    仮設住宅【】

   あかり、仮設住宅前に佇んでいる。携帯でひかりにメールを打つ。
   暗転。

ラジオN「福島海上保安部が、○月○日、津波遭難者の捜索の打ち切りを発表しました」(入れどころ推敲)


S-19    いわき駅前【いわき駅前】
   各会場での街コンの様子実景。
   ラジオ番組音声『今日はいよいよ街コンですね~、出場バンドは○○組、いわき駅前の各会場で―――』


S-20A    アリオス 外 エントランス【アリオス】
   アリオス外観。
   正面口、『街コン○会場』看板。
   エントランスでひかりを待つあかり・ケンタ・ヤス。
   そこへライブ本番衣装のREIKAら7メンバーが通りがかる。

REIKA「やっぱり、出るのね。……誰が歌うの」
ケンタ「ひかり」
REIKA「……来なかったら」
ヤス 「あかり」
REIKA「……」

マチコンスタッフがやって来る。
   
スタッフ「あ、いた、いわき七浜と…それとRの皆さんも。受付済ませて楽屋スタンバイして頂いてよろしいですか?」

   スタッフ慌しく去り、REIKAらもアリオス中へ。

ケンタ「先に、行ってるぜ」

ヤス 「約束、守れよな」

   ケンタ・ヤスもそれに続く。
   取り残されるあかり、携帯電話を取り出す。着信・メールともにナシ。
行き交う通行者を見る。

通行人EX「○会場って小劇場だっけ? 中?」「七浜とRには間に合ったな」「あ、Rのボーカル、流されたらしいぜ」「え、流されたって、マジで?」「誰が歌うんだろうな」


<続きはこちら>
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近況

いわき市『非』公認のご当地ヒーロー映画『磐城七浜 ワダツミセブン』第4話制作開始。(2017年1月)

プロフィール

KAZAMI/羽賀慎一郎

Author:KAZAMI/羽賀慎一郎
風見映像スタジオ代表。
いわき市非公認ご当地ヒーロー映画『磐城七浜ワダツミセブン』監督・脚本・編集・プロデューサー。

福島いわきを拠点とし、市民参加型映画製作をしています。
人の生理に訴えかけられるような作品づくりが目標です。作品を通して、観て頂いた方々に、正のものであれ負のものであれ、何らかのEMOTIONを喚起できれば幸いです。

■いわき市非公認ヒーロー映画「磐城七浜ワダツミセブン」過去作品動画まとめページは<こちら>
ワダツミセブン公式サイトは<こちら>

■第2回いわきぼうけん映画祭実行委員会製作作品『R』、2013年2月完成。
まとめページは<こちら>

■2011年製作 自主映画『白薔薇が紅に染まるまで』まとめページは<こちら>
動画まとめページは<こちら>

■風見映像スタジオは『いわきぼうけん映画祭』を熱烈に応援しています。
<いわきぼうけん映画祭公式サイト>

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